帰り道。 傘に当たる雨音を聞きながら歩く。 それなのに。 頭から離れないのは美都のことだった。 朝見た表情。 雷が鳴った瞬間の顔。 あれは気のせいじゃなかったと思う。 ほんの一瞬だった。 けれど。 何かを恐がっているように見えた。 「気のせいかなぁ……」 小さく呟く。 ただ。 もし気のせいじゃないなら。 美都は何を隠しているのだろう。