君だけが俺の居場所だった


「神城さん」

緋色が急に真面目な顔になる。

嫌な予感しかしない。

「何」

「姉ちゃん優しいでしょ」

「……そうだな」

即答だった。

翡翠が固まる。

緋色も固まる。

言った本人も少し固まった。

あまりにも自然に出たから。

「へえ」

緋色がにやにやする。

「神城さんさ」

嫌な予感。

「姉ちゃんのこと好きじゃん」

沈黙。

完全な沈黙。

そして。

翡翠の顔が一気に赤くなる。

美都は数秒黙ったあと。

小さく目を逸らした。

否定しなかった。

それが。

何よりの答えだった。