その時だった。 二階から物音がした。 「んー……」 聞き覚えのある声。 緋色だった。 二人同時に顔を上げる。 数秒後。 ぱたぱたと階段を降りる音。 そして。 リビングの扉が開いた。 「姉ちゃ――」 緋色が固まる。 ソファ。 美都。 翡翠。 向かい合って座っている。 数秒。 沈黙。 そして。 緋色の顔が一気ににやけた。 嫌な予感しかしなかった。 「神城さん来てるじゃん!」