君だけが俺の居場所だった


でも。

その写真を見ているうちに。

別のことに気付く。

写真の端。

緋色の手を握る翡翠の指。

きっと。

ずっと看病しているんだろう。

苦しそうなら傍にいて。

起きたら水を持ってきて。

眠るまで隣にいて。

「……」

胸が少しだけざわつく。

羨ましい。

そう思った瞬間。

美都は固まった。

何を考えている。

相手は弟だぞ。

なのに。

どうしてそんなことを思う。

スマホを伏せる。

でも。

答えは分かっていた。

自分は。

緋色が羨ましいんじゃない。

――翡翠が傍にいることが羨ましいんだ。