君だけが俺の居場所だった


夕日が差し込む踊り場。

美都は翡翠の肩に頭を預けていた。

静かだった。

誰もいない。

聞こえるのは遠くの部活の声だけ。

翡翠は動けない。

心臓がうるさい。

近い。

近すぎる。

でも。

離れたくなかった。

それが一番問題だった。

「……神城くん」

小さく呼ぶ。

返事はない。

寝ているわけじゃない。

ただ。

目を閉じているだけ。

それでも。

どこか安心したような顔だった。

翡翠はその横顔を見る。

綺麗だと思った。

その瞬間。

自分で固まる。

今。

何考えた?