君だけが俺の居場所だった


買い物を終えて帰る途中。

緋色はアイスに夢中だった。

少し前を歩いている。

その後ろ。

美都と翡翠。

二人並んで歩く。

沈黙。

でも。

嫌じゃない。

むしろ落ち着く。

そのことに気付いて。

翡翠はまた考えてしまう。

神城くんがいると安心する。

見えなくなると探してしまう。

苦しそうだと心配になる。

泣いていると胸が痛い。

そして。

今みたいに近付かれると。

心臓がうるさい。

「……」

翡翠は小さく息を吐く。

認めたくない。

でも。

もう分かり始めていた。

自分も。

神城美都を好きになりかけていることを。