近い。 顔が近い。 触れられている。 さっきまで普通だったはずなのに。 今日は駄目だった。 意識してしまう。 全部。 「な、ない!」 慌てて後ろへ下がる。 美都が固まる。 「そうか」 本当に熱を心配していただけらしい。 その事実が余計に恥ずかしい。 「姉ちゃん顔真っ赤」 緋色が追い打ちをかける。 「うるさい!」 即答だった。 緋色はまた笑う。 美都は状況が分からない。 ただ首を傾げている。 「変だぞ」 ぽつりと言う。 翡翠は顔を覆いたくなった。