君だけが俺の居場所だった


しばらく歩く。

でも。

翡翠は落ち着かない。

隣に美都がいる。

それだけで心臓がうるさい。

変だ。

絶対に変だ。

どうしてこんなになる。

その時だった。

「翡翠」

呼ばれる。

反射的に顔を上げる。

「なに!?」

また声が大きい。

自分でもびっくりした。

美都は少し眉を寄せる。

そして。

手を伸ばした。

額に触れる。

一瞬だった。

でも。

翡翠は完全に固まった。

「熱あるのか」

真顔だった。

本気で心配している。

「顔赤い」

翡翠の心臓が止まりそうになる。