「もう大丈夫」 「大丈夫じゃない」 「歩ける」 「さっき倒れそうだった」 「倒れてない」 「倒れそうだった」 同じやり取りを三回くらい繰り返していた。 翡翠は少し笑う。 「神城くんって負けず嫌い?」 「別に」 「またそれ」 「別に」 「それしか言えないの?」 「別に」 翡翠は吹き出した。 美都は不機嫌そうな顔をする。 「笑うな」 「ごめん」 全然悪いと思っていない顔だった。