少し離れた場所。
美都が眠っていた。
穏やかな寝顔だった。
最近はずっと苦しそうだったのに。
今は少しだけ違う。
その顔を見て。
翡翠は安心する。
「よかった」
思わず呟いていた。
ちゃんと眠れている。
それだけで嬉しい。
そのことに。
少し驚く。
普通なら。
ここまで気にしない。
友達が眠れているかなんて。
毎日考えない。
でも。
最近は違う。
神城くんが眠れたか。
ご飯を食べたか。
笑ったか。
元気か。
そんなことばかり気になる。
「重症だなあ……」
小さく苦笑する。
もちろん。
意味は分かっていなかった。
まだ。



