君だけが俺の居場所だった


「まだ決まってないでしょ」

翡翠が慌てて言う。

「えー」

緋色は不満そうだった。

「泊まればいいじゃん」

簡単に言う。

でも。

美都は何も言えない。

正直。

帰りたくなかった。

今日だけは。

一人になりたくない。

でも。

それを言うのは違う気がした。

「神城さん泊まってよ」

緋色が言う。

「俺嬉しいし」

その言葉に。

少しだけ胸が温かくなる。

昔なら。

こんな風に言われても信じなかった。

でも。

今は違う。

緋色は本当にそう思っている。

それが分かる。