その時だった。 「姉ちゃーん!」 元気な声が響く。 翡翠が振り返る。 緋色だった。 部活帰りらしい。 「緋色!」 緋色は駆け寄ってくる。 そして。 翡翠の隣の美都を見た。 「誰?」 「同級生」 「彼氏?」 「違う!」 即答だった。 緋色は吹き出した。 「否定早っ」 美都は無表情のまま視線を逸らした。