翡翠の胸が締め付けられる。 美都は続けた。 「父親も」 「……」 「母親も」 「……」 「みんな」 俯いたまま。 拳を握る。 「最初はいるって言う」 涙が落ちる。 「でも最後はいなくなる」 雨音が大きく聞こえた。 「神城くん」 翡翠が呼ぶ。 でも。 美都は首を振る。 止まらなかった。 「だから」 掠れた声。 「お前も」 胸が苦しい。 言いたくない。 でも。 止められない。 「いつかいなくなるんだろ」 翡翠の表情が揺れた。