「だから」 母親の声が雨音に混じる。 「もう会わない方がお互いのためだと思う」 世界が止まった。 美都は動けない。 ただ。 その言葉だけが何度も頭の中で繰り返される。 会わない方がいい。 お互いのため。 つまり。 必要ない。 そう聞こえた。 「お母さん……」 震える声が零れる。 でも。 母親は目を逸らした。