君だけが俺の居場所だった


「神城くん?」

隣で翡翠が呼ぶ。

聞こえている。

でも返事ができない。

母親もこちらに気付いたらしい。

目が合う。

数秒。

沈黙。

やがて。

母親の眉が僅かに動いた。

驚いたような。

困ったような。

そんな顔だった。

でも。

再会を喜ぶ顔じゃなかった。