君だけが俺の居場所だった


ぐいっと引き寄せる。

翡翠がよろける。

そのまま。

胸にぶつかった。

近い。

近すぎる。

一瞬。

時間が止まった。

翡翠も固まる。

美都も固まる。

心臓がうるさい。

耳がおかしくなるくらい。

そして。

初めて思った。

――触れたくないんじゃない。

――離したくない。

その感情に。

美都はまだ名前を付けられなかった。