その日の帰り道。 翡翠は一人で歩いていた。 傘を叩く雨音。 公園の前を通り過ぎようとして。 ふと足を止める。 ベンチに誰かが座っていた。 雨の中。 びしょ濡れのまま。 俯いている。 見間違えるはずがなかった。 神城美都だった。 翡翠の心臓が大きく鳴る。 そして。 気付けば足はその人へ向かっていた。