君だけが俺の居場所だった


その後気まずい空気が流れた。

緋色は空気を読んで二階へ行った。

たぶんわざとだった。

リビングには二人だけで静かだった。

時計の音だけが聞こえる。

翡翠はマグカップを握る。

美都は視線を逸らしている。

「……否定しなかったね」

ぽつり翡翠が言う。

声が少し震えていた。

美都の肩が止まる。

沈黙が続いて逃げたい気持ちになる。

でももう無理だった。

ここまで来て誤魔化せなかった。