心臓がうるさい。
リビングに静寂が落ちる。
時計の音だけが聞こえる。
翡翠はマグカップを握る。
顔が熱い。
三日会ってなかった。
その言葉が頭の中をぐるぐる回る。
それってつまり。
「……」
考えるだけで心臓が鳴る。
「私も」
翡翠が小さく口を開く。
美都が顔を上げる。
「私も長く感じた」
その言葉を聞いて呼吸が止まる。
翡翠は照れたように笑った。
「三日だけなのにね」
少し困ったように少し恥ずかしそうにそう言った。
胸が苦しいけどどうしようもなく嬉しかった。
美都は何も言えない。
言葉が出てこない。
ただ翡翠の言葉だけが残る。
私も長く感じた。
その一言だけで救われるくらいに。



