数日後。
放課後。
美都は生徒会の仕事を終えて廊下を歩いていた。
最近は少しだけ眠れている。
正確には。
翡翠と夜に少し話した日は眠れる。
話せなかった日は眠れない。
そんな状態だった。
自分でも異常だと思う。
でも。
もう止められなかった。
その時だった。
聞き覚えのある声がした。
曲がり角の向こう。
翡翠がいた。
そして。
もう一人。
委員会の男子だった。
以前。
翡翠に告白した男。
美都の足が止まる。
別に聞くつもりはなかった。
でも。
身体が動かない。
「橘」
男子が真剣な顔で言う。
翡翠も少し困った顔をしていた。
嫌な予感がした。
胸がざわつく。



