君だけが俺の居場所だった


沈黙。

長い沈黙。

やがて。

美都の指から少しずつ力が抜ける。

制服の袖が離れる。

翡翠は安心したように笑った。

「えらい」

「子供じゃない」

即答だった。

でも。

いつもの棘がない。

翡翠は立ち上がる。

「じゃあね」

玄関へ向かう。

今度は止めなかった。