放課後。 翡翠は緋色を迎えに行くため駅へ向かっていた。 改札の近く。 偶然美都を見つける。 少し離れた場所。 スーパーの袋を持っていた。 一人暮らしなのかな。 ふと思う。 その時。 美都が買った袋からペットボトルが落ちた。 転がる。 翡翠が反射的に拾った。 「はい」 差し出す。 美都は少し驚いた顔をした。 「……どうも」 短い言葉。 でも。 初めてちゃんとお礼を言われた気がした。