「だから」
美都は震える声で続ける。
「お前もそうだと思った」
翡翠が顔を上げる。
「神城くん……」
「いつかいなくなる」
涙でぐしゃぐしゃだった。
「だから怖かった」
「……」
「ずっと」
そして今までで一番弱い顔をした。
「怖かった」
次の瞬間翡翠は美都を抱きしめていた。
強く離れないように。
「違う」
震える声だった。
「違うよ」
何度も言う。
「神城くんが悪いんじゃない」
美都の肩が震える。
「絶対違う」
翡翠は泣いていた。
「そんなの」
声が詰まる。
「そんなの神城くんのせいじゃない」
その言葉を聞いた瞬間美都の中で何かが崩れた。
今まで誰にも言ってもらえなかった言葉だった。



