泣きたいわけじゃない。 そんなはずない。 なのに。 目の奥が熱かった。 美都は俯く。 翡翠に見られないように。 「少しだけ寝よ?」 もう一度言われる。 その声が。 どうしようもなく優しかった。 そして。 美都は初めて。 翡翠の前でだけ。 少しだけ力を抜いた。