君だけが俺の居場所だった


結局二人で歩くことになった。

傘は一つ。

美都は立っているのも辛そうだった。

私は自然とその腕を支える。

「一人で歩ける」

「嘘」

「嘘じゃない」

「さっき倒れそうだった」

返す言葉がなくて美都は黙り込む。

私は少しだけ笑った。

「頑固だね」

「うるさい」

でも振り払おうとはしなかった。

住宅街へ入る。

その時気付いた。

「あれ?」

「何」

「神城くんこっちなんだ」

「そうだけど」

「私も」

美都が少しだけ目を見開く。

「……近所か」

「かも」

初めて知った。

同じクラスなのに家が近かったこともそんな小さなことすら知らなかった。