君だけが俺の居場所だった


「翡翠……」

ソファで眠る美都を見ながら。

翡翠は固まる。

初めて聞いた。

自分の名前。

しかも。

あんな声で。

切羽詰まった声で。

胸が痛くなる。

その時だった。

美都が苦しそうに眉を寄せる。

そして。

小さく呟いた。

「置いてくな……」