君だけが俺の居場所だった

嫌な予感しかしなかった。

美都は視線を逸らす。

翡翠は首を傾げる。

「気になるんだけど」

「教えなーい」

緋色は楽しそうだった。

絶対にろくなことを言っていない。

美都は確信していた。

その日の夕方は三人でゲームをしていた。

緋色は相変わらず騒がしくて翡翠は笑っている。

いつも通り平和だった。

でも美都だけは落ち着かなかった。

好き。

その言葉が頭から離れない。

緋色に言われたからだ。

でも否定しきれない自分がいる。

それが一番厄介だった。

「神城さん!」

緋色が叫ぶ。

「何」

「今の聞いてなかったでしょ」

図星だった。

「聞いてた」

「嘘」

翡翠まで言う。

「聞いてない顔してたよ」

二人して同じことを言う。

本当に姉弟だった。

「で?」

翡翠が覗き込む。

近い。

美都は反射的に顔を逸らした。