君だけが俺の居場所だった


その日の帰り道翡翠が少し前を歩く。

夕日が差し込む。

綺麗だった。

その後ろ姿を見ながら美都は思う。

最近ずっと翡翠のことを考えている。

朝も昼も夜も夢の中でも。

いなくなったら怖い。

取られるのも嫌だ。

そして触れた時離したくなかった。

交差点で翡翠が振り返る。

「神城くん?」

夕日に照らされた笑顔。

その瞬間胸が強く痛んだ。

苦しいくらいに。

そしてようやく気付き始める。

これは依存だけじゃない、執着だけでもない。

もっと別の感情だ。

まだ認めたくない。

でももう逃げられないところまで来ていた。