君だけが俺の居場所だった

もう一度見た時にはもう消えていた。

いつもの無表情。

気のせいだったのかな?って首を傾げてると美都がこちらを見た。

視線がぶつかり思わず背筋が伸びた。

綺麗な目。

でも驚くほど冷たい。

「……何」

低い声だった。

翡翠は慌てて首を振る。

「ご、ごめん」

美都はそれ以上何も言わない。

ただ視線を外した。

興味がない。

そう言われた気がした。

放課後、雨はさらに強くなっていた。

生徒達は次々と帰っていく。

私も帰ろうとしたけど、ふと気になって教室を見た。

美都の席。

そこにはまだ本人が座っていた。

窓の外を見ている。

朝と同じだった。

誰もいない教室で一人だけ残ってずっと雨を見ている。

何を考えているんだろう?

少しだけ気になったけど話しかける理由はないなって私はそのまま教室を後にした。