君だけが俺の居場所だった


「最近委員会の子と仲良いよね」

翡翠が突然言う。

美都が眉を寄せる。

「誰と」

「生徒会の後輩の女の子」

美都は数秒考える。

誰だ。

本気で分からなかった。

翡翠は吹き出した。

「覚えてないんだ」

「覚える必要あるか」

「ひどい」

呆れたように笑う。

その瞬間美都は気付く。

自分は他の誰がいてもどうでもいい。

翡翠だけだった。

気になるのは。

その時風が吹いた。

翡翠の髪が揺れる。

長い睫毛。

柔らかそうな髪。

笑う横顔。

近い。

妙に近かった。

今までそんなこと考えたことないのに。

今日は変だった。

胸がうるさい。

落ち着かない。

目を逸らしたくなる。

でも逸らせない。