昼休みいつもの踊り場に翡翠がジュースを持って現れる。
それだけで胸の奥が少しだけ軽くなる。
最近はこればかりだった。
会えば安心する。
見えなくなると不安になる。
おかしい。
分かっている。
「神城くん」
「何」
「今日元気そう」
翡翠が笑った。
その顔を見て少しだけ胸が熱くなる。
放課後の昇降口。
翡翠が友達に呼び止められる。
「ひすいー!」
女の子だった。
何か楽しそうに話している。
笑っている。
それだけ本当にそれだけなのに美都の足が止まった。
胸の奥がざわつく。
嫌なわけじゃない。
でも面白くなかった。



