君だけが俺の居場所だった


美都はスマホを握り締める。

連絡先。

通話履歴。

メッセージ。

全部翡翠だった。

少し前まで。

誰とも連絡なんて取らなかった。

必要なかった。

一人でよかった。

そう思っていたはずなのに。

「……」

静かな部屋。

返事のない空間。

その時。

頭の奥で何かが蘇る。

雨の日。

閉まるドア。

父親の背中。