君だけが俺の居場所だった


その帰り道。

美都はふと思う。

土曜日。

公園にいた時。

本当に苦しかった。

一人でいたくなかった。

そして。

迎えに来たのは翡翠だった。

思い出すだけで胸がざわつく。

あの日。

翡翠が来なかったら。

どうなっていただろう。

考えたくもない。

「神城くん?」

翡翠が不思議そうに覗き込む。

美都は小さく目を逸らした。

そして。

誰にも聞こえないくらい小さな声で呟く。

「……会いたかった」

「え?」

翡翠が聞き返す。

美都は無表情のまま前を向いた。

「何でもない」

でも。

耳だけは少し赤かった。