住宅街を歩く。 昨日とは違う。 雨も降っていない。 でも。 美都の足取りは少し重かった。 「神城くん」 翡翠が呼ぶ。 「何」 「昨日ちゃんと寝れた?」 少しだけ考える。 そして。 「……寝れた」 正直な答えだった。 翡翠がふっと笑う。 「よかった」 その顔を見て。 美都は少しだけ胸が苦しくなる。 帰りたくない。 そんな感情が浮かんでしまったから。