「テレビ見よ」 翡翠は笑う。 本当にただそれだけらしい。 美都は少し迷った。 でも結局座る。 隣に。 近い。 少しだけ肩が触れそうな距離。 テレビなんて全然頭に入らない。 気になるのは隣の温もりだけだった。 気付けば翡翠がうとうとしていた。 眠そうに目を擦る。 「眠いなら寝ろ」 「神城くんが眠れなかったら困る」 即答だった。 美都は固まる。 翡翠は気付いていない。 どれだけ破壊力のあることを言ったのか。 「だからもう少し起きてる」 そう言って笑う。 本当にお人好しだった。