――やっぱり優しい人なんだ。 翡翠は思った。 無愛想だけど。 冷たいわけじゃない。 むしろ。 困っている人を見ると放っておけないタイプかもしれない。 だからみんな頼るのだろう。 その時。 神城美都が小さく壁に手をついた。 一瞬だった。 誰も気付かないくらい。 でも翡翠は見てしまった。 顔色が悪い。 血の気が引いている。