走り出す。
校舎。
廊下。
階段。
美都を探す。
胸が苦しい。
最近ずっと様子がおかしかった。
眠れていなかった。
顔色も悪かった。
やっと少し落ち着いたと思ったのに今の話を聞いていたなら。
もし一人で抱え込んでいたら。
「神城くん……」
嫌な予感だけが膨らんでいく。
美都は校舎裏から動けなかった。
壁にもたれたままただ立っている。
頭の中で何度も繰り返される。
付き合ってないよ。
考えてみてくれないか。
考えてみる。
付き合う。
いなくなる。
置いていかれる。
胸が苦しい。
息ができない。
その時だった。
ぽつりと頬に冷たいものが落ちる。
雨だった。



