「帰る」 即答だった。 緋色が立ち上がる。 「泊まろうよ!」 「帰る」 「泊まろうよ!」 「帰る」 「泊まろうよ!」 二人とも引かない。 美都は眉をひそめた。 「迷惑だろ」 その言葉に。 翡翠は少しだけ目を丸くした。 そして。 優しく笑う。 「迷惑じゃないよ」 その一言に。 美都は何も言えなくなる。 気付けば。 帰りたいと思えなかった。