放課後美都は校門の前に立っていた。
来るつもりはなかった。
そう思っていた。
でも気付けば待っていた。
「神城くーん!」
翡翠が走ってくる。
その後ろには緋色もいた。
「神城さん!」
嬉しそうだった。
本当に。
美都は小さく息を吐く。
「来た」
「来たね!」
緋色が笑う。
その笑顔を見ながら胸の奥が少し重くなるのを感じていた。
三人で歩く間緋色はずっと喋っていた。
学校の話や友達の話にゲームの話。
翡翠は笑いながら聞いている。
その横顔を見て美都は思う。
翡翠はこういう顔をする。
自分の前でも。
でも一番自然なのは緋色といる時かもしれない。
そう考えた瞬間胸の奥がちくりと痛んだ。



