沈黙が落ちる。
翡翠は少し迷ったあと小さく聞いた。
「最近寝れてないの?」
美都は答えない。
「夢見るの?」
答えない。
でも沈黙が答えだった。
翡翠はそれ以上聞かなかった。
代わりにぽつりと言う。
「ずっと苦しかったんだね」
その言葉に息を止めた。
確かに苦しかった。
でも言われたことはなかった。
今まで誰にも。
大丈夫?より頑張ったねより。
その言葉の方がずっと刺さった。
「別に」
いつもの言葉。
でも全然別にじゃなかった。
翡翠は分かっている。
だから何も言わない。
ただ隣に座っていた。
メニュー