「神城くんって雨好き?」 翡翠が聞く。 「別に」 反射的に答える。 「私はあんまり好きじゃないな」 「なんで」 「洗濯物乾かないし」 翡翠らしい理由だった。 美都は少しだけ肩の力を抜く。 その時。 翡翠がぽつりと言った。 「でも神城くんはもっと嫌いそう」 美都の視線が動く。 「なんでそう思う」 「雨の日だけ顔違うから」 心臓が跳ねた。 一瞬だけ。 本当に一瞬だけ呼吸が詰まる。