その日美都はまた眠れなかった。
午前三時。
ベッドの上に寝転がり天井を見つめる。
眠ろうとしても眠れない。
目を閉じれば夢を見る。
翡翠がいなくなる夢。
だから眠りたくなかった。
スマホを見る。
翡翠とのトーク画面。
何度見たか分からない。
送ろうとしてやめる。
そんなことを繰り返していた。
翌日教室に入って無意識に翡翠の席を見る。
空だった。
胸がざわつく。
まだ朝だ。
来ていないだけ。
分かっている。
それなのに落ち着かない。
時計を見て扉を見てまた席を見る。
自分でも異常だと思った。
その時教室の扉が開く。
翡翠だった。
「おはよー!」
その声を聞いた瞬間。
胸の奥が軽くなる。
安心する。
そしてそんな自分が気持ち悪かった。



