でも次の日も夢を見た。
その次の日もまた次の日も。
毎晩翡翠が消える夢だった。
誰かと付き合う夢。
遠くへ行く夢。
笑わなくなる夢。
全部違う。
でも結末だけは同じだった。
翡翠がいなくなる。
そして飛び起きる。
眠れない。
眠るのが怖かった。
数日後の昼休み。
いつもの踊り場。
「神城くん」
翡翠が呼ぶ。
「何」
「最近寝てないでしょ」
美都の肩が止まる。
翡翠はじっと見ていた。
目の下の隈に悪い顔色。
以前より少し痩せた頬に全部気付いていた。
「寝てる」
「嘘」
即答だった。
「寝てる」
「寝てない」
いつものやり取り。
でも翡翠は笑っていなかった。



