その日の放課後、生徒会室。
書類を読んでいる。
なのに内容が頭に入らない。
気付けばスマホを見ている。
翡翠から連絡は来ていない。
当たり前だった。
毎日連絡する関係じゃない。
なのに期待している自分がいる。
「神城先輩?」
後輩に呼ばれる。
「……何」
「大丈夫ですか?」
最近そればかり聞かれる。
大丈夫じゃない。
でも大丈夫だと言うしかない。
帰宅するとまた静かな部屋。
ソファへ座ってスマホを見る。
翡翠とのトーク画面。
最後の会話をスクロールする。
また見る。
閉じる。
開く。
自分でも気持ち悪いと思う。
何をしているんだ。
こんなのまるで。
「……」
そこで思考を止める。
考えたくなかった。



