その日の放課後。 翡翠は職員室へ向かっていた。 廊下の角を曲がる。 すると。 職員室の中から声が聞こえた。 「神城、本当に大丈夫か?」 先生の声。 翡翠は思わず立ち止まる。 「問題ない」 美都の声だった。 「顔色悪いぞ」 「寝不足なだけ」 「無理するなよ」 「してない」 短いやり取り。 けれど。 なぜだろう。 全部無理をしている人の言葉に聞こえた。