家へ帰る。
玄関を開けると静かだった。
いつもと同じ誰もいない家。
誰も帰ってこない家。
美都は靴を脱ぐ。
リビングへ向かってソファへ座った。
『今日帰る?』
さっき届いていたメッセージをもう一度みる。
まだ返信していない。
画面を見つめる。
返信しようとしてやめた。
また閉じる。
指が動かない。
頭から離れない。
校舎裏での告白。
好きです。
ごめんなさい。
何度も何度も繰り返される。
翡翠は断った。
分かっている。
付き合っていない。
彼氏もいない。
なのに胸が苦しい。
もし次がいたら。
もし翡翠に好きな人ができたら。
その時は自分はどうなるんだろう。
考えた瞬間息が詰まった。



