昼休みが終わる頃。 翡翠は保健室の前を通った。 その時。 ガラリと扉が開く。 出てきたのは美都だった。 翡翠は思わず足を止める。 美都も気付いたらしい。 一瞬だけ視線が合う。 でも。 何も言わない。 そのまま通り過ぎようとする。 「体調悪いの?」 気付けば聞いていた。 美都の足が止まる。 「別に」 「保健室いたよね?」 「昼寝してただけ」 そう言って歩き去る。 明らかに嘘だった。