私だけが知っている、君の秘密

その距離は驚くほど近かった。

抱きしめていたことを思い出す。

一気に顔が熱くなった。

うるあ「ご、ごめん!」

私は慌てて離れる。

珀翔も固まっていた。

珍しく言葉が出てこないらしい。

気まずい。

ものすごく気まずい。

珀翔「……別に」

先に口を開いたのは白石くんだった。

でも耳が少し赤いのを私は見逃さなかった。

うるあ「体調悪かった?」

私は恐る恐る聞くと白石くんは視線を逸らした。

珀翔「違う」

うるあ「じゃあ……」

言いかけて止まる。

聞いていいのかな。

でも気になった。

うるあ「暗いの苦手なの?」

その瞬間白石くんの表情が固まった。

私は息を呑む。

当たった。

しばらく沈黙が続く。

やがて小さく息を吐いた。

珀翔「……昔の話だ」

それだけで詳しくは話さない。

でもその声はどこか苦しそうだった。

私は無理に聞かなかった。

話したくないことくらいある。

私にもあるから。