婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】


「……ギル様?どうかされましたか…?」


私が首を傾げギル様の顔を覗き込む。

すると、ギル様はバッと私から視線を逸らした。


えぇ……と?私何かしたかな……?
どうしたんだろう……
なんだかいつものギル様らしくないような…


すると、椅子から立ち上がったギル様は、上着を羽織り、どこかに行く準備をする。


そして、いつも通りの美しく圧倒的なオーラを纏ったギル様は


「……あぁ、なんでもない。俺は今から公務で屋敷を空ける。後のことは任せる、分からないことはアルに聞け。
……行ってくる」


なんだ…気のせいねっ!!


「はい!かしこまりました!
公務、頑張ってくださいねっ!
いってらっしゃいませ、ギル様、お気をつけて〜っ!」


私はギル様が部屋を出ていく姿に、大きく手を振るとニコニコと元気いっぱいにお見送りした。


ギル様の後ろ姿を見送りながら、心の中で小さくガッツポーズを決める。


よしっ!今日はギル様がいないっ!
うふふっ、久々ののんびり自由時間を満喫よ〜!