婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】


彼が部屋を出ていくと、私は一気に身体の力が抜けた。



「はぁ……あの人の情緒も意味わかんないけど……なにより、完全に不審者だと思われてる。どうしよう……っ」



だけれど、考えても答えは見つからない。



「まぁ…でも、女ってバレるよりはマシな気がしてきたぁ〜…ふわぁぁ……疲れた」



疲れた私は茶色のショートカットのカツラを外すと、ピンクの髪がふわりと広がる。


そして、堅苦しい執事服を脱ぎ捨てると、この世界での下着姿、シュミーズ姿になる。



やっぱ部屋ではこのスタイルだよねーっ
やっとゆっくりできるような気がした。



私はシュミーズ姿のままで、フカフカのベッドにダイブするとごろごろと転がりながら考える。



「アル様って、優しそうなのに目が全然笑ってなかったなぁ……

あーゆーのが情緒不安定って言うのかな

すっごい疑われてたけど……まぁ、いっか!
私、本当にただの執事だし、悪いことなんて企んでないしね〜」



いくら考えても答えが出ない私は、疲れてたこともあってそのまま呑気に深い眠りへと落ちていった。



そして、ぐっすりと眠ると翌朝を迎えるのだった。